「なんだ、そんなこと?」
私の方を見る湊は、けろっとした顔。
まるで私の真剣さが伝わってないみたい。
「そんなことって…」
「んなもん、すぐにわかるよ。素直に喜べなかったのが何でかなんて、すぐわかるって」
全部を見透かすみたいに口角を上げる。
なんでわかるの?
弟なのに、私のこれからをわかっちゃうなんてすごいよ。
「だから今は悩んで悩んで見つけたらいいんじゃねえの?そしたら、答え出るって。頑張れ泉」
たまにお兄ちゃんみたいになる湊は、起き上がって背中越しにそう言った。
その背中は私なんかよりもきっと大きい。
だけど…少し私と似てるのかもしれない。
つーちゃんが彼氏さんと別れるかもしれないって言った日。
私は、悩んで迷って生まれる答えがあるってそう言った。
そっか…それって…自分がそうだったから言えたのかもしれない…。
今の私は…またそこにいるのかな。
悩んで…迷って…そしたら本当の気持ちがわかる?
今が本当の気持ちだって信じたいけど
もしも、他にあるなら
それを知りたい。

