いつだって、ヒーロー。



「宮城くんってさ、1年のとき永倉さんと付き合ってたよね」


私だ…。

私の勘違いかもしれないけど、少し声色が暗くなった気がする…。


「永倉さんなんかより断然七瀬の方がお似合いだよ〜!美男美女だし!」


もう、わかってるよ。
今さら言わなくたっていいじゃんか…。

私だってもう何とも思ってないんだから。


それでも、そんなこと言われると悔しいもん。


私なんて可愛くないしチビだし、どんくさいし、よく人に騙されるし、宮城くんに隠し事もしたし、いいとこなしなことくらいわかってるよ。


「あ、ありがと」


田渕さんのありがとうが、なぜか悲しく聞こえる。

お似合いじゃなかった…って言われたからかな。


でも…幸せなら何よりだよ!
田渕さんも宮城くんも幸せなら、私がハッキリ言ったことが正解だったんだって、そう思える。


「付き合ったのっていつから?」


「夏祭りのあとかな…?」


……あれ?
私、夏祭りのときには付き合ってると思ってた。

あの日はまだだったんだ。



へ〜っ!と言いながら女の子と田渕さんはトイレを出て行った。