いつだって、ヒーロー。



「わ…!!ど、どうかな?」


「すごく似合ってるわよ」


「本当⁉︎よかった〜!真緒ちゃんがこの浴衣選んでくれたんだっ!」


そう、今日は夏祭り。
真緒ちゃんと買いに行った浴衣をお母さんに着付けてもらった。

髪飾りもつけて、なんだかすごく女の子の気分!
いっつも女の子なんだけどね?


「湊〜どうかな?」


「んー、いーんじゃねー?」


……素っ気ないよ。

てきとうにあしらっちゃってさ。

最近冷たいよ!

湊なんて…


「好きな子と夏祭り行くからってソワソワしてるくせにっ!!」


「ばっ………!うるせーよ!!」


湊だって、新しい浴衣買って浮かれてるくせに〜。

ほら!今もほっぺた赤いもん!


「ほら!もうすぐ時間でしょ?行ってらっしゃい」


「う、うん!い、い、行ってきます!」


…お母さんごめんね!

お母さんには真緒ちゃんと行くって言っちゃった。

本当は…伊藤先輩なんだ。


初めて学校以外で会うから少し緊張する。

だけど…


「踏み出すって決めたもん…」


「泉なんか言った?」


ドキーーーッ!!


「何もないってばあ!じゃあ湊デート頑張ってきてね!バイバイ!」


べーっと舌を出して玄関を出た。

後ろに湊がいたなんて気づかなかった…。
危ない危ない…。



「…よしっ!」