「もう吹っ切れたんだ?」
ショッピングモールの中のフードコートでお昼ご飯を食べてると、真緒ちゃんが聞いてきた。
「うん…。いや、よくわかんない…。まだ好きって気持ちがどこかにあるのかな」
強がってたのかな。
弱いくせに。
弱いなりに強がってたのかもしれない。
「でも、このままだったらどうしても青くんの優しさから抜け出せないかもっ…!だったら次にいくしかないのかなあ…」
初めて触れた男の子の優しさが青くんのものだった。
だから離したくなかったのかもしれない。
でもね、そんなことしてても青くんの優しさがもう一度…なんてことないんだ。
「私は泉がしたいようにしたらいいと思うよ?ただ、無理はしてほしくないな」
「……………無理なんてしてないよ?」
真緒ちゃんは心配性なんだから。
私だってちょっとは強くなりたいもん。
「それならいいんだけど…」
-プルルルルッ
突然鳴りだしたケータイ。
私のじゃなくて、真緒ちゃんの。
「わ、私だ。誰からだろ?」
慌てて取り出して、ケータイを開く。
その瞬間、笑顔だった真緒ちゃんの顔が少し曇った。
「……ちょっと、待ってね?」
真緒ちゃん?
なんだかさっきと違うような…。
ピッとボタンを押して電話に出た。
「……はあっ?」
しばらくして真緒ちゃんのそんな声が聞こえた。
眉間にシワがよってるよ…。
もしかして…怒ってる?
相手は誰だろう?
彼氏さんかなあ?
「そんなの自分で言いなよっ!」
うわ…怒っちゃったよ…!
どうすることもできない私は真緒ちゃんの前でアタフタするだけ。
お、お、怒んないで〜っ!
「…私は絶対に言わないから。…直接言いなよ?」
ブチっと明らかにお話の途中で電話を切った。
「………真緒ちゃんの、彼氏さん?」
恐る恐る聞いてみた。
ケンカしないでよ〜…。
「…あ〜、うん、まあ…そんな感じ?」
本当…かなあ?
あんまり聞かれたくなかったかな?
だって、なんだかいつもの真緒ちゃんじゃないんだもん。

