総司は先手必勝と言わんばかりにどんどん打ち込んで行くが、対する一は全ての攻撃を難なくかわす。 無駄な動きが一切ないその姿に雪は思わず見惚れていた。 「この勝負…予想が全くつきませんね」 「やるなぁ、斎藤ってやつは!総司とあそこまで対等に戦えるだなんて」 山南と原田が何か言っているが聞いている暇がないくらい二人の試合に見入っていた。 「一君は噂に違わない強さだね」 「無駄口を叩いている余裕があるのか」