優希が出ていって、その時だった。
「くらこ」
誰かが私の名前を呼んだ。
「誰?」
私が言うと、目の前が光った。
うわ…!
綺麗な人。
目の前、ガラスの水槽の目の前に女の人が立っていた。
「あなたは…。」
女の人は茶色の長いウエーブのかかった髪の毛をなびかせて、白いドレスを着ていた。
きっと…、きっと神様だ。
私はそう思った。
「くらこさん。あなたに優希くんを助ける力を与えたいと参ったものです。」
そういうと女の人は続けた。
「私は、くらこさんを一時的に人間にできます。」
「…にっ、人間に?!!」
私は喜んだ。人間になれるなんて!!
「…人間になれるのは二回です。あなたが人間になりたいと願った二回、その願いを叶えます。そして、その願い一回の期限は一時間。」
期限は一時間…。
短いなあ、と思ったけど、人間になれるなんて夢にも見ていなかったことに喜んだ。
「…でも、優希くんには人間のあなたがクラゲのくらこだとバレてしまうと。一生、一緒にいることはできません。」
…優希にバレたらだめ。
そうだね。
人間にそんなことバレたらだめだよね。
甘かった。
優希を直接励ますことはできないんだ。
でも…少しでも優希を助けられるのなら。
「…分かりました。私を人間にしてください。」
わたしは女の人にいった。
「…聞き入れましょう。」
女の人が言うと女の人は強い光を放った。
わっ!!!
眩しくて目が見えない。

