(短編✴︎)くらことゆうき



優希が出ていって、その時だった。


「くらこ」

誰かが私の名前を呼んだ。

「誰?」

私が言うと、目の前が光った。

うわ…!

綺麗な人。

目の前、ガラスの水槽の目の前に女の人が立っていた。

「あなたは…。」

女の人は茶色の長いウエーブのかかった髪の毛をなびかせて、白いドレスを着ていた。

きっと…、きっと神様だ。

私はそう思った。

「くらこさん。あなたに優希くんを助ける力を与えたいと参ったものです。」

そういうと女の人は続けた。

「私は、くらこさんを一時的に人間にできます。」

「…にっ、人間に?!!」

私は喜んだ。人間になれるなんて!!

「…人間になれるのは二回です。あなたが人間になりたいと願った二回、その願いを叶えます。そして、その願い一回の期限は一時間。」

期限は一時間…。

短いなあ、と思ったけど、人間になれるなんて夢にも見ていなかったことに喜んだ。

「…でも、優希くんには人間のあなたがクラゲのくらこだとバレてしまうと。一生、一緒にいることはできません。」

…優希にバレたらだめ。
そうだね。
人間にそんなことバレたらだめだよね。
甘かった。
優希を直接励ますことはできないんだ。

でも…少しでも優希を助けられるのなら。

「…分かりました。私を人間にしてください。」

わたしは女の人にいった。


「…聞き入れましょう。」

女の人が言うと女の人は強い光を放った。
わっ!!!
眩しくて目が見えない。