ガラッ
「あ、璃子。 おはよ。」
ドキッ
「…おはよ。」
意識しちゃって、顔見れない…。
「ん? どうした? 璃子?」
「なっ、なんでもないよ!! わっ私っ…お、屋上行く!!」
「えっ? 璃子っ!?」
ダダダッ
バンッ
「はぁ…。 私、どうしちゃったんだろ?」
龍斗…。
イヤな思いさせた…よね?
最悪だぁ…私。
バンッ
「きゃあっ!?」
「璃子っ!!」
私っ、龍斗に抱き締められてる!?
「えっ…? りゅう…と?」
「なんでっ…避けるんだよ!? 俺はっ璃子がっ…」
な、何を言うの!?
でも、何かを伝えようとしている龍斗の顔は、スゴく真剣で…。
思わず、
「龍斗…。」
「っ…。 悪りぃ。 俺、何を言おうとしてたんだろな…。 ははっ!」
私…やっと、気付いた。
私、龍斗が、好き。
自覚した途端、ドキドキが止まらなくなって…。
「りっ、龍斗!! 私っ…!」
「っ、なにっ?」
「龍斗が…。」
「おい! そこの二人! 教室に戻りなさい! チャイム鳴るぞ!」
「えっ? や、やばっ!?」
「戻るぞ! 璃子!」
そう言って、私の手を取る龍斗。
って、手ぇぇ!?
今まで、意識してなかったけど、気付いたからかな?
すっごく恥ずかしくて、嬉しくて…。
でも、気持ちがないから、こんなことできるんだって思うと、胸が痛む。
これが恋か…。