「おはよう、梨湖。 昨日は、いきなりごめんね?」
「いいよっ! それより、妹さん、なんて名前?」
あっ、言ってなかった。
「友理だよ。 友達の友に、理科の理で。」
「友理ちゃんね。 わかった。 でも、梨湖、話すつもりはあっても、許すつもりはないから!」
「な…なんで?」
「だってねっ友理ちゃんっ、タケシとキスしてたもん…。 そんなの…許せない!」
見てたんだ、梨湖。
ガラッ
「おーす! あれ、梨湖と川奈、元気なくね? 元気だせよ!」
「タケシ! ちょっと、聞きたいことあんだけどっ!!」
「なっ、なんだよ? なんでも聞くけど?」
「友理ちゃんと、どんな関係なのっ!?」
「どんな関係もなにも、大切な女の子だけど? 梨湖、最近冷たいし。 ユリって誰だよ? 俺が関係あるの、リユウちゃんだけど? なに? お前、一昨日つけてたの?」
あぁ、やっぱり、友理は、本当の名前を言ってないんだ。
さすがだな。
「リユウ!? じゃあ、璃子の妹じゃないの!? ほかの子!? 何人たらしてるのよ!? ありえない!」
「ちょっと、梨湖!!」
思わず口をはさむ。
「なに? 何が言いたいの?」
「リユウは、友理だよ…。 たぶん、本名言わなかったの。」
「そういうこと。」
「な、なんの話だよ? リユウちゃん、お姉ちゃんがどうのって言ってたけど、川奈のこと? わけわかんねぇ…」
「浮気なんて、最低! なんで、そんなことするの!?」
「梨湖が、最近ずっと冷たいから…。 オレのこと、もう嫌いなのかなって思って、浮気したら、気にかけてくれるかなって…思ったんだよ!」
「浮気なんて、やめてよ。 梨湖、タケシが好きすぎて、どうしたらいいかわかんないから、冷たくなっちゃって…」
「そうだったのかよ…。 梨湖、ゴメンな。 もう、2度梨湖を泣かせない。 一生かけて守るから!」
「っ、ずっと一緒に居てね? タケシ。」
なんか、いいな。そういうの。
私も、いつか…
龍斗をみると、龍斗が、小さい声で
「俺たち、ジャマだな。 屋上行こうぜ。」
「うん、そうだね。」