私は、思いっきり足を振り上げるとその男の腹に向かって思いっきり蹴りをくらわせた。




ガタガタ!




音を立ててテーブルが倒れる。





「なにすんだよ!」

「黙って聞いてたら、うっとーしんだよ!王様に仕えてんのがどんだけえらいのか知らないけどな!俺たちは、誇りを持ってこの仕事やってんだよ!」




私はともかく、ノアやフランはきっとそうだ。
自分たちの意思で王子に仕えてる。
そんな二人を侮辱するようなことを言うのは許せない。





「あんた、王子さまのなにを知ってんだよ!知ろうともしないででたらめなことばっか言うなよ!いるかいないかわからないって?いるよ!王子さまだって、生きてるんだ!生きてるんだから!」

「ユキ!」

「あんたみたいに、人を見下して自分の価値を確かめるような奴なんかより、俺は自分の信念を持って王子に仕えるフランたちの方がずっとかっこいいと思うね!」





こみ上げた怒りを怒りのままにぶつけた。