「その瞳が、綺麗だなって思う事しか、わかないんです」

「・・・変な奴だ」

「そうですか?普通ですよ。誰だって、綺麗なものは綺麗だと言いますよ」





私の言葉を聞いているのかいないのか。
レオさまの返事はない。



それでも、少しだけ会話ができた。
それだけでも十分だった。





それからの時間。
レオさまは一言も話さず。
私も、それ以上話しかけることはしなかった。



そうこうしていると、部屋のドアがノックされフランがしたように私が扉を開きに行くと、グレンの姿が。





「初任務、ご苦労様です。私が、この後は引き継ぎましょう」

「あ、はい。よろしくお願いします。では、レオさま。失礼いたします」





私は、レオさまに向き直り一礼して部屋を後にしようとする。





「おい」




そんな私を、レオさまが引き止めた。