そして、その護衛の時間は結構すぐにやってきた。
騎士の格好に着替え、腰には魔力入りの石が込められた剣を下げ。




「あまり、気負わずいって来い。俺たちだって側にいるんだからな」

「うん。ありがとう」




先に任務を終えているノアに励まされ私は、フランと交代すべくレオさまのいる部屋に向かった。

部屋の扉をノックするとしばらくしてその扉は開かれる。





「あ、交代の時間だね」

「はい。交代に来ました」





迎えてくれたのはフランで少しホッとする。
フランは扉を大きく開き、私を中に通した。





「では、レオさま。これよりこの者が護衛いたしますので僕は失礼します」

「・・・ああ」





レオさまは、フランを一度も見ることなく声だけで答える。
フランはそれに慣れているのかなにも言わず一礼すると私の肩をポンッと叩いて出て行った。