手の甲のところに小さく埋め込まれた青い石。



「この石にはそれぞれその石自体に様々な特性をもつ魔力が込められてるんだ。俺の武器では、気功が使える。波動により敵を倒すこともできるし、治癒能力にもたけてる」

「すごい」

「フランのは、赤い石だ。フランは、弓の名手で赤い石は炎。フランの弓は炎をまとう」

「ええっ?すごい!」




なんだか、二人とも強そう。
でも、逆を返せば、それ程の武器でないと対抗できない相手ってこと?
背筋が伸びる。





「ユキ、この石を握って」

「え・・・?」

「持ち主によってその者の持つ魂を元にその特性は作られるんだ」





フランに渡された透明な石。
私は、そっとそれを握る。




それを握って瞳を閉じると、その手の中にある石が熱を持つ。