ここは、私が気を失った時に寝かされていた部屋。
そのまま私の部屋として与えられたのだ。



―あの二人なら、正体がばれればああ言い出すことは想定内の事でした。ですから、なるべくばれてほしくなかったんですがね

「ばれても、バッサリいったくせに」

―それは、私とあなたの間にすでに契約を交わしていたため、他の者の言葉での契約の終了は受け付けられませんから

「だったら、私がやめるっていえば、辞められるの?」

―それは無理です






私の言葉は、バッサリと切り捨てられた。
なによ、結局無駄なんじゃない。




―相応の合意の元でないと。私がそれに合意するわけがないでしょう

「う・・・」

―余計なことを考えず、あなたはレオさまをお守りすることだけを考えていればいいのです

「そんなこと、考えたくもないんだけど」




とっつきにくそうなあの王子の事なんて。
はあ。
ほんと、お先真っ暗。





救いは、ノアとフランがいい人だったってことだけね。