「情けない、男なのです」

「レオさまが、彼女を愛しているように。きっと彼女も、レオさまの事を愛しておられるのですね。身を挺しても、護りたいと思える人・・・。私もできるでしょうか」




愛されているのだと。
情けないと笑わずに、そう言ってくれた彼女。





「きっと」

「また、お話を聞かせてくださいな」

「いつでも、お待ちしています」




マリア姫に背中を押され、俺は医務室に走った。
無事でいると信じていても、この目で確かめるまでは不安はぬぐえない。




医務室の扉を勢いよく開け中にはいる。




「レオさま・・・」




俺が来たことを気づいたフランが立ち上がる。
息を切らせ、中まで入ると手当てを受けたユキがちょうどベッドに横になったところだった。




「レオ・・・」




生きていた。
安堵に息が漏れる。