「そうか・・・。いい世界なんだろうな」

「・・・うん」





それは、断言できる。
大好きな世界。





「戻りたい・・・よな」

「え・・・」





囁くような。
油断していたら聞き逃してしまいそうな声で。




「あいつは・・・、セイ・・・だったか、あいつは、離れていても心は繋がっていると言った・・・。お前が、そう言ったんだ」

「う、ん」

「でも、俺は・・・。そうは思えない」




少しだけ震える声。
なにを、思っているんだろう。


なにを、伝えてくれようとしているんだろう。
逃したくなくて、レオを見上げる。





「離れるなど、心を通わせるだけなど・・・できない」

「どういう、・・・」