山のふもとにある宿で、私たちは再び過ごすことになった。
私は、テラスに出てボーッと空を見上げる。



頭の中は空っぽだ。
考えなくてはいけないのに、なにも考えることができない。



苦しい。






でも、答えは決まっている気がする。






私がいたい場所は・・・。





でも、覚悟ができない。
一度しかないチャンス。



私は、どちらをとるべきなんだろう。






「ユキ・・・」





後ろから聞こえた声は優しくて。
いつになく優しい声に、戸惑った。




「レオ」



なにを、考えてるの?