≪人の命になんて、興味はないよ・・・。僕が欲しかったのは友だち・・・。それも、心の澄んだ・・・この子はうってつけだった≫

「そのために・・・、あんなことを」

≪そうだよ。ああやって、犠牲になれる人じゃないと・・・。僕の友だちに相応しくないからね≫




淡々と話す言葉は、沸々と俺の怒りを増長させていく。




≪この子をこの世界に連れてきて正解だった・・・。僕は、最高の友だちを・・・見つけたんだ・・・≫

「連れてきた・・・だと・・・?」

≪この子は、僕の想像以上に働いてくれた・・・。無欲だった君を立ち上がらせ・・・こうしてここに連れてきてくれたのだから・・・≫





全ては、仕組まれていたというのか・・・?
コイツに、すべて握られて・・・。


初めから、こうなることが決まっていてユキは・・・。




「なんだよ、それ・・・。なんなんだよそれ!」




フランの悲痛な声が響く。
フラフラと立っていられなくなり座り込み絶望の色を顔ににじませ。




ああ、そうか。
俺のせいか。



俺が、生きると決めたから。




俺が、前を向こうと決めたから。