その扉には取っ手というものは見当たらない。
前にそっと立ってみても、開く様子はなく、押してみてもびくともしなかった。



「おい、どうするんだよこれ」



カイが眉を顰める。
その通りだ。
この先にいけれなければ意味がない。



きっとこの先に、魔物を封じるための秘密が隠されている。




「紅き瞳を持つ者神聖なる山に登れば皆を救わんとする心を持ってして扉は開かれるだろう」




私は、ふと思い出し以前聞いたあの言葉を口にした。




「扉は開かれる・・・、その扉ってこれのこと!?」

「紅き瞳を持つ者・・・、レッドアイでこの扉が開かれるという事か?」



フランとノアが口々に声にする。
でも、レオの瞳なんてどこで・・・。




「これ!」




岩の一か所に他と様子の違う場所を見つけた。
切込みみたいなものが四角く入っている。
押せそう・・・。




私はそっと力を込めそこを押した。