え? 面を取って辺りを見渡す。 いない。 誰の、声だった? 「・・・私、今日はもうやめる」 「そうか?ゆっくり休めよ」 しっくりこない。 何と表現すればいいのだろう。 来ている胴着も、持っている竹刀も。 全てが、自分にしっくりこない。 これじゃないと心が言っている。 わからない焦燥感に苛まれる。 ―助けてくれるんじゃなかったの? 声が。 ―僕の世界を助けてくれるって・・・・ する。 ―言ったのに・・・