「どうした、集中できてないぞ」 「・・・お父さん」 それは、放課後帰ってきた私が同情に顔をだし手合せをしていた時も変わらなかった。 ずっと探してる。 なにかを。 ・・・なにを? 「手合せ、するか」 「お父さんと?・・・うん」 面をかぶり、立ち上がるとお父さんを向きあって立つ。 精神を集中させて、目の前の相手に気持ちを繋げる。 竹刀を合わせ、竹刀を合わせる音が道場に響く。 違う。 道場の床を蹴る音が、鳴る。 違う。