「なにが?私は、レオを護ることしか考えてないよ」

「ユキ・・・」



私は、誤魔化すようにそう言って前を向く。
フランはそれ以上なにも言わず私の隣を歩いて行く。



山道はどんどん険しくなっていく。
汗が滲み、息が切れる。




「ユキ、大丈夫?」

「う、ん」


フランが気にかけてくれるのに短く答えるので精いっぱいだ。
なんなの、なんでこんな険しいの?



苦しい。



霧が出てくる。
霧はどんどん濃くなっていく。



目が、霞む。




なに・・・?
この霧、なんか・・・変・・・・。