私は辺りを見渡す。 なにも変わった様子はない、住宅街だ。 異様な雰囲気にのまれる。 助けてって、危ないんじゃ・・・。 ―・・・すく・・・て・・・ 声の場所は遠いのか、とぎれとぎれではっきりと聞こえない。 そして、次第に聞こえなくなった。 「いったいなんなの?」 怪訝に思いながら、ふと気づいた時間に慌てて走り出した。