なにも持っていない私が、レオの隣に並べるわけがないのだから。





その時に、その人を恨んでしまうかもしれない。
レオの愛情をもらうその人を、妬んでしまうかもしれない。




そんな自分を見て欲しくない。





足かせになる自分。





レオの事が好きだから。





こうして、予防線を張ることはいけないことですか。
弱い証でしょうか。




それでも私は、傷つくことを恐れて。
まだ見ぬ未来に傷つく自分を思い描いて。




ただ、レオの事を純粋に好きなままで終わらせたい。




私は、この任務が終わったらこの城を去る。





そう、決めたから――――――。