倒しても、倒しても、魔物は次々と襲いくる。
息が上がる。




「俺、俺も戦う!護られてるだけは自分が許せない」




私の後ろにいたカイが側にあった剣を手に取りそう言って魔物に向かって行こうとする。
私は向かっていた魔物を斬り捨てると、カイに向かい体当たりするように突き飛ばした。



魔物が振り下ろした爪が肩を霞める。




その魔物は、こちらに向かってきていたグレンが引き受けてくれた。






「お、お前・・・」

「動かないでって言った!あんたは、絶対に死んだらダメなの!余計なことしないで!」




私はカイに怒鳴りつける。
悔しいのはわかる。
護られるだけなのが歯がゆいのも。



それでも。
カイは私たちの切り札なの。