「ユキ!!」
階段上で見張っていたフランの声が響く。
王さまが、動いた!?
私は、持っていた鍵で牢をあける。
「あっちの壁際まで走って」
「あ、ああ・・・」
背中に隠せた方が護りやすい。
階段からは逃げれない。
フランがきっとそこで食い止めてくれているはず。
でも、そこしか抜け道はない。
ここで、対峙するしか・・・ない!
私は剣を抜き、壁際に張り付いたカイを守るように前に立った。
「女に、護られるなんてな・・・」
「絶対守る。カイを護るのは、レオのためでもあるんだから!」
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