「これ、耳に直接聞こえるから、周りには相手の声は聞こえないんだ。今じゃわかりにくいけど」
「へえ」
凄い。
でも、この指輪だけでそんなことができるなんて。
私の世界の技術よりすごいかも!
「これを使えば、複数での会話もできるんだよ。数字じゃない+っていう記号あるだろ?」
「うん」
「数字+数字でコールすれば最大3人までと同時に会話もできるんだ」
「ええっ!?すごい!」
「だから、戦闘の時とか、どうしてもばらばらになってしまった時とか便利でしょ」
「え、あ、そうだね」
戦闘の時、か・・・。
まったくそんな用途を考えてなかった。
一斉に楽しくおしゃべり・・・なんて、そんなわけないよね。
「では、これで私は失礼します。二人とも、くれぐれもユキの事をお願いしますよ」
「わかってるって。グレンもせいぜいがんばれよ」
「では」
グレンは、頭を下げそのまま行ってしまった。
残された私とノアとフラン。
これはこれで、私大丈夫なのかな。


