すると、指輪の上あたりに液晶画面が映し出された。
そこに、電話のような番号が10ケタ並べられている。
「2を押したらいいんだよね?」
「そう。で、左下の通信ボタンを押すんだ」
2を押す。
すると左下に浮かんだマークを押す。
そして、グレンが左手を持ち上げそれに口づけるとその画面は、通信画面に切り替わった。
「使い方は、わかりましたか?」
「あ、はい!」
耳に直接流れ込んでくるような声。
近くにグレンもいるからなんだか声が二重に聞こえるけど。
「かかってきた場合には今のように、口をつければ通信状態に切り替わります」
「うん。わかった」
なんだか、不思議だけどすごい。


