「お前の処分はすべて終わったら決める」




牢の隣にある部屋でカイと向き合い感情を込めずにレオがそう言った。
あの後、カイはすべての事を正直に話した。

自分が王の命令で動いたこと。
その理由が妹を人質に取られたからという事。

王族に偏見を持っていたこと。





「牢に連れて行け」




淡々と話し、側にいたノアたちにそう命令を下すと立ち上がり、部屋から出て行こうと歩き出した。




「あの子は、元気?」

「・・・誰の事だ」




背中に投げられたカイの言葉に足を止めた。





「俺が傷つけた、お姫様」

「・・・お前には関係ないことだ」




そう言い残すと部屋を出て行く。
カイの口からユキの事など聞きたくなかった。