「え?」

「はい、終わったよ」



フランを見ると、小さな針を持つ。
その針の先に少しだけついた赤い血。
それを私の指輪の石にたらした。




「え、これでいいの?」

「うん。魂の情報は血の量とか関係なくちゃんと入ってるものだからね。少しの量で充分なんだ」

「よかった・・・」




それに、これでもう痛い思いをせずに通信ができるってことだよね。






「指輪をはめてみて」

「うん」





フランに言われたとおり、左手の人差し指に指輪をはめる。





「で、石に唇を当てるんだ」

「・・・こう?」





私は、おずおずと石に唇を当てる。