「騎士さま!」



全ての魔物を倒し、立っていられなくてその場に座り込んだ私にさっき助けた女の人が駆け寄る。
思った以上に体力が落ちていて、息が切れ、体中が痛い。

魔物の攻撃も何度かうけて身体は血だらけだ。




「騎士さま!大丈夫ですか!?」

「あ・・・ああ・・・。ありがとう。大丈夫。君は、平気?」




絞り出すように声を出してその人を見ると、眉を下げ心配そうに私を見ていた。
よかった、ケガはなさそうだ。




「私は・・・。助けていただいてありがとうございます。でも、騎士さまがこんな・・・」

「俺は、平気だから・・・。これが、俺の仕事だから気にしないで」

「でも・・・」

「それより・・・、一つ聞いていい?」




私は息を整え、その人に向き合う。





「魔物は、街の人たちを襲うの?」

「・・・昔から、たびたび襲われることはありました。でも、あの件から前以上に頻繁に街に魔物が現れるのです」

「頻繁に・・・」

「その度に、街の者で退治しているのですが・・・。怪我人も何人も出てしまって」