気づいたら朝だった。
あんなに痛かった頭もすっかり治っていて。


それがカイのくれた解毒剤のおかげなのかと思ったらなんだか悔しかった。




「起きたか?」

「レオ・・・」

「熱は下がったみたいだな」



ベッド脇に椅子に座っていたレオが安心したように微笑んだ。
私は、身体を起こす。




「レオが看病してくれたの?」

「・・・ああ」

「ありがとう」




レオは少し考え込む仕草をして私を見た。




「・・・あいつの事を、知っていたのか」

「え?」

「あの、フードをかぶった男の事だ」




カイの事・・・。
私は、目をそらした。