コンコンと窓を叩く音で顔をあげた。
窓の外を見ると、あの時のフードをかぶった人影。


ビクッと肩を震わせる。



また私の、幻覚?




でもそれは、何度まばたきしてもそこにいて・・・。





「・・・カイ?」




私はベッドから降りると窓に近づく。
近くで見ると、首にはあの時のネックレス。

そしてフードの下は、カイの顔。




私は窓のかぎを開けた。





「まんまと鍵なんか開けちゃって。警戒心薄いんじゃないの?」

「え・・・」

「自分がどんな目に遭わされたのか、忘れたわけじゃないでしょ?俺の姿見て怯えたくせに」




そう言いながら足を踏み入れる。
どうして、こんなところに・・・。