「この話は置いといてさ、ユキ、調子は順調?」
「あ、・・・うん」
フランが明るく笑う。
私も、気分を変え頷くと布団をはいだ。
そして、ゆっくり足を動かしていく。
「あ!足!動かせるようになったの?」
「うん・・・少し・・・でも、まだ立てないけど・・・」
「すごい!ねぇ、これレオさまは?」
「知らない・・・、フランが初めて」
私はそう言うと、フランはキラキラと目を輝かせた。
「や、やった!一番!って、レオさまに怒られそうだ」
笑ったかと思うと青ざめて、なんだかおかしい。
「ふふっ、フラン・・・変なの」
私はそう声だけで笑うとフランを見る。
フランは私を見て、目をまん丸く開けた。
え?
「ユ、ユキ・・・、ご、ごめ・・・、僕、ほんと、今の、見なかったことにするから!レオさまよんでくる!」
そう言うとフランは部屋を飛び出していった。
嵐のようだ。
いったい、どうしたんだろう・・・。


