「ユキ?」



フランに顔を覗き込まれ、私は慌てて顔をあげた。
今はフランが側にいてくれている。


あれから・・・、レオは忙しいらしくほとんどここに戻っては来ない。
戻ってきても私が寝てしまってから帰ってきて仮眠を取ってすぐに戻る。
そんな生活が続いている。


ソファじゃ疲れも取れないはず・・・。
私はそんなレオが心配だった。




「どうしたの?ボーッとして、体調悪い?」

「・・・違うの・・・。そうじゃ、ない」




たどたどしく話せるようになった私に、フランたちも喜んでくれた。
ボーッとしてたのは、体調のせいじゃない。



あの日の・・・、レオとのことを思い出していたから。




何度も交わしたあのキス。
レオは、私を放したくないって言ったけど、あれってどういう意味なんだろう。



私の事、女の子として想ってくれてるのかな?



それとも・・・。





レオと恋愛ってなんだか結びつかなくて、信じられない。
“好き”だと言われたわけじゃない。
大切だとは言われた気がするけど・・・。