「もう一度・・・」
レオがそう言うから。
「レ・・・オ」
頑張ってそう呼んだ。
レオは泣き笑いになって嬉しそうに笑った。
それが嬉しくて、何度も何度もレオの名を呼んだ。
私は気を取り直し着替えの続きを始めた。
ボタンをすべて外すとレオがもってきてくれた落ち着いたドレスを上からかぶった。
ずっと男装していたから、ドレスなんて気恥ずかしいけれど今はドレス状のほうが着替えやすい。
レオを呼ぶと、レオは落とすように笑って、私を抱きあげると私が脱ぎ去ったワンピースを下から抜き取った。
これで着替え完了。
「よし、じゃあ行くか」
レオはそう言うけど、いったいどうやっていくつもりなんだろう。
車いす、なんてものはこの世界にあるのかな?
そんな事を考えていると急に体がふわっと持ち上がった。
レオが私の身体をお姫様抱っこしたのだ。
慌ててレオにしがみ付く。
目をパチクリしてレオを見ると、レオの顔がすごく近くにあった。


