レオは私の腕を引き自分に引き寄せると、私を強く抱きしめた。
「バカ野郎・・・。お前は、俺を責めてくれたらいいんだ。俺のせいで・・・ユキをこんな目に遭わせてしまったのだから・・・」
痛いくらいに強く抱きしめられた腕の中。
苦しいくらいに伝わるレオの想いに胸が詰まった。
「生きていてくれてよかった・・・。また俺は、大切な人を失う所だった・・・」
大切な人だと言ってくれる。
それがとても嬉しい。
「・・・れ・・・・お・・・」
どうしても名前を呼びたくて。
呼びたくて、呼びたくて。
掠れた声だったけれど、声が出た・・・。
「ユキ・・・?お前・・・。声」
レオはもう、泣いていた。
初めて見るレオの涙。
愛しい。
私は手を伸ばしてその涙に触れた。


