「ユキ、調子はどうだ?」





穏やかな声で入ってきたのはレオだ。
レオは、最近とても優しい。

最初の頃のレオとは比べ物にならないくらい。




そうさせているのは、私?
無理、させてしまってるんじゃないかな・・・。




「ユキ、散歩に行くか?」




レオがベッドの横に置いた椅子に腰かけると優しい瞳でそう言った。
散歩・・・。
行きたい。


でも。
足の感覚は少しずつ戻っているけれど、まだ歩けない。
ようやく体を起こせるようになったくらい。
でも、身体を起こすのだって人の手を借りないとできないし。

そんな事を考えていると、レオが私の頭を撫でた。



「ん?なにを考えてる?」





優しい声に思わず首を横に振る。
レオはフッと笑うと立ち上がった。