「ユキさんは、手は動かせるようですから、そこまではよくなっているみたいですね。大丈夫、順調ですよ」




先生は、レオと繋がれている私の手を見つめ笑った。
すると先生は、私にかけられた布団をはぎ、私の足に触れ・・・。




え?
先生が、触れているはずなのにわからない。
感覚が、ない?




「触れているのが、わかりますか?」

「・・・ユキ?」




青ざめた私の顔をレオが覗き込む。
私は、顔を横に振った。



「大丈夫ですよ。今は手までという事ですね。次は足の感覚が戻り、動かせるようになりますからね」

「動かせるようになるって、な」




レオが、優しくそう言ってくれる。
私は、小さく頷いた。


いちいち傷ついたらだめだ。
それを見て、レオが傷つくんだ。

しっかり、しなきゃ。