「これで5回目。どう?そろそろ体の自由が利かなくなったでしょう?」

「っ・・・はぁっ・・・」




男の言うとおり、身体が痺れて縛られている感覚もなくなってきていた。
身体が自分のモノではないように重たい。

死の足音が着実に近づいてくるようだった。


怖い。
死ぬのは、とても怖い。



レオが戻ってこなければ私は死ぬ。
でも、そうなれば・・・。




国民みんな期待している。
他国の人々も。



それなのに、私のせいで・・・。



そんなの、いや!




「レオ・・・お願い・・・」

「なに?命乞い?」

「違うわよ・・・!あ・・・っ」



声を荒げ身体を無理に起こそうとした瞬間、グラッと眩暈がして地面に倒れこんだ。