レオたち一行は夕刻に山のふもとの村にたどり着き宿に落ち着いた。
小さな村のため、宿は大部屋で一室だ。




「なにかあった時のためにも一か所に固まっていた方がいいでしょう」



堅い表情で言うのはグレンだ。
フランもノアも、宿についた安堵でリラックスモードに切り替わっていた。



「あー、ユキどうしてるかなー」

「いつも一緒だったからいないのはなんだかもう変な感じだな」




城においてきたユキに思いを馳せる。
レオも一人窓の外を眺めひそかに雪を想っていた。




トントン



ノックの音がして一瞬身構える。
敵か味方か、少しの思案の後ゆっくりと扉に近づいたのはグレンだった。
グレンは一度フランやノアを一瞥するとゆっくりと扉を開いた。


その先にいたのは、小さな子供。




「子ども・・・?」