私はそのまま強い力で絞められた扉に押し付けられる。
顔の両側にレオの手が付けられ、レオの瞳は鋭く私を見据えている。



ち、近い!




「レ、レオ・・・?」

「あからさまに俺を避けて、どういうつもりだ」

「え・・・」

「側にいると言ったのは、お前だろう」




少し低い声でレオがそう言った。
レオ、怒ってる・・・?
でも、この体勢って・・・。



「あ、あの・・・、レオ。これ傍から見たら怪しいと思うんだ」

「は?」

「だってほら、今私・・・男装してるし・・・」




絵柄的に、どうなのかなーって。
それに、私の心臓がもたない!

私の言葉に、レオは一瞬固まりその意味を理解したのか不機嫌そうに離れると私の頭をべしっとはたいた。




「お前はバカか」

「バ、バカってなによ」

「お前は、どう見ても女だろう」





フイッと顔をそむけてそう言うとレオは自分の仕事用の椅子まで戻り座った。
どう見ても・・・。
それって、レオが私を女だって知ってるからなんじゃ・・・?