「・・・ユキ」

「ごめ・・・、どうしたんだろうね。私・・・おかしいよね」

「ユキ」



強く私を呼ぶ声が後ろから聞こえて、次の瞬間後ろからフランに抱きしめられてた。
身長のあまり変わらない私たち。
フランの頭が私の首元にあってこそばゆい。
それでも私は、なぜだか涙が止まらなかった。




「ユキ、・・・ありがとう」




大切なものが増えていく。
なにもなかったはずのこの世界に、私の大切が増えていく。




それが・・・・。




嬉しくて。






悲しくて。





無性に涙が出るんだ。