「それ程・・・レオさまはユキの事を大切に想うようになったということでしょうね」

「・・・そうなのかな」



でも、そのせいでレオは私を突き放そうとしてる・・・。
私はそんなの嫌だ。


せっかくレオの事を知ることができて来たのに。




「でも・・・私が側にいることがレオを傷付けてしまうなら」




もし、悲しい過去を思い出してしまうのなら・・・。
私は側にいないほうがいいのかな?





「私が言えることではないですが・・・。できる事なら側にいてレオさまの心を癒していただきたいのが、私の個人的な願いです」

「癒す・・・そんなこと、できるかな?」

「きっとユキなら」

「グレンだって、レオの事一番想ってるのに」

「私では・・・いけないのです。私にはレオさまを癒すことはできません・・・」



グレンは苦しそうにそう告げた。
できないなんて・・・。
グレンの想いだって、絶対伝わるはずなのに。