「でも、・・・そんな母を、俺は殺したのだ・・・」





重くのしかかる言葉。





―人殺し




信じたくなかったその言葉が、レオの言葉によって肯定される。
そんな、嘘よ。


それも、大好きなお母さんをなんて・・・。



「ウソでしょ?そんなこと・・・」

「俺が、殺したも同然だ」




レオの手は震え、それを抑えようと片手で抑え込むしぐさをする。
私はそんなレオの手を取りそっと包んだ。




「・・・母と二人でこの庭にいた時・・・。魔物が俺を狙ってやってきた」

「・・・もしかして」

「母は、俺を庇って・・・。俺の目の前で死んでいった。俺が殺したも同然だ」





私の瞳から一筋の涙が流れる。