「嫌いになんてならない」




レオが、どんな人だってかまわない。
だって、私は優しいレオを知っているから。





「私は、ずっとレオの側にいるから」




安心させるようにそう呟くと、レオの身体はそっと離れた。
交わされる視線。

レオの瞳は揺れていた。





「あの部屋は・・・。あの部屋にあった写真の人物は・・・」




震える声でレオが話し始めた。
私はしゃがみ、レオと視線を合わせる。


なにを聞いても驚かない。
なんとなく、あの人が誰なのか私予想してるから。





だってあの人は・・・。





「俺の母だ」





レオによく似ていたもの・・・。