しばらく、呆然と座り込んでいた。
どうしよう、レオを怒らせてしまった。

知られたくないことだってあるよね。


それなのに・・・。




ポロポロと溢れだす涙もそのままに。




どれくらい経っただろう。
誰かが部屋の扉を開け中に入ってきた。



「ユキ・・・」


私に駆け寄り眉を下げ項垂れた私の身体を抱き起してくれたのはグレンだった。
手には濡れタオルと救急セットを持っている。




「こんなに血を流して・・・。大丈夫ですか?」

「グレン・・・」

「涙もお拭きください」



ハンカチを差し出される。
私はそれを受け取り目に押し付けた。