「やあ!!」

「まだまだ!」




ノアとの手合せは楽しい。
ストイックなノアに追い込まれていく緊迫感が、気持ちを高揚させていくのがわかる。



私たちの手合せを、レオはグレンと共に部屋の隅で見ていた。
グレン的にも、同じ空間に私とレオがいたほうが護りやすいのだと言っていたけど・・・。
でも、王子であるレオがこんなところにいることは本当はよくないんじゃないかな。





ノアとの手合せは、剣の形をしたレプリカでやっている。
もし体に触れても斬れないように。
魔物を倒すための訓練だから。




だから、剣だけに頼らず時には足や体を使った戦いに発展していくこともある。




合わせた剣をノアが力任せに右に倒す。
その次の瞬間、ノアの足が伸びる。

私はとっさに左腕でその足を受け止めた。



でも、右に倒れた態勢で受け止められずそのまま蹴り飛ばされ地面に叩きつけられた。