でも、すべてに対応しきれず魔物の鋭い爪が私の肩をえぐった。




「ああっ!」





吹き飛ばされ地面に叩きつけられる身体。
ドクドクと溢れる血。
咄嗟に後ろに体をひいていた。
だから腕を切り落とされずに済んだ・・・。

魔物の力に血の気が引いた。




化け物・・・。





「ユキ!」




起きなきゃ。
倒れたままじゃダメだ。
立ち上がれ、戦え、私!


身体を奮い立たせ起き上る。



「はぁ・・・はっ・・・・」



震える手で剣を構える。
魔物たちは再び私に向かって襲い掛かってくる。


ノアとフランが私の前に回り込み、魔物を迎えうつ。