「ユキ―!よかったぁ!」



塔に顔を出すと、泣き顔のフランが抱きついてきた。
ノアやグレンも駆け寄ってくる。




「おかえり」

「うん・・・。ただいま」



なんだか、涙もろくなったみたいだ。
鼻の奥がツンとして小さく深呼吸をした。




「まったく、あなたって人は・・・。無茶をしないでいただきたい」

「ごめんなさい」



グレンの小言もなんだか懐かしくて。
皆のところに帰ってこれたんだって嬉しくなった。




「みんな、ケガは大丈夫なの?」



レオは腕にケガを負っていた。
かすり傷だと言っていたけど、皆の方はどうなんだろう。




「平気だ。皆かすり傷だ」

「本当?よかった・・・」




その言葉にホッとする。