襲撃は、レオの自室にまで及んだ。
「あ―。今日も疲れた!」
「先に風呂に行け」
「え、いいよ。レオ先入れよ」
こんなやり取りももう慣れた。
少しずつ本当に友達みたいな関係になれてるんじゃないかなって思うんだ。
相変わらず同じベッドで端と端で寝ている私たち。
あの閉ざされた部屋が開くことは一度もなくて。
ということは、一度もレオ自身もあの部屋に入ることはないという事。
いったい、なんの部屋なんだろう。
レオの事、本当は何もわかっていないのかも。
王さまが言っていた人殺しという言葉の意味も。
「なあ。レオ・・・」
「ん?なんだ」
「あのさ、・・・人・・・」
その時、窓ガラスが割れる大きな音とわれた破片が部屋に飛び散る光景。
同時に押し入ってくる魔物の姿。
魔物は一匹。
私はソファを乗り越えレオの前に飛び出す。


